【IPO分析】HEROZ(ヒーローズ)が4/20に新規上場!将棋AI開発した人工知能ベンチャー。ポケモンとも協業。

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現在、IPO(新規公開)市場は、好調です。特に、資金吸収額の少ない20億円以下程度の案件は、2倍以上になる銘柄が続出しています。HEROZもそんな好需給の銘柄です。

仮想通貨のICOが注目されていますが、株のIPOは現在非常に好調です。2017年は90社が上場し、平均2.1倍になっています。2018年も2倍、3倍が続いています。本気で稼ぐなら、ICOとIPOの両方狙っていきましょう!

ポイント

1. 将棋AI開発ベンチャーで、将棋で培ったAIサービスを企業向けに展開。

2. 将棋関連AI関連というテーマ性

3. 既にポケモン、竹中工務店、ホンダ、野村證券など大手と取引実績あり。

4. 資金吸収額7.2億円と好需給銘柄。

5. 4/20上場。申し込みは4/5~4/11。主幹事はSMBC日興

IPO概要

上場日 4/20
会社名 HEROZ
コード 4382
業種  情報・通信
市場 マザーズ
事業内容  「将棋ウォーズ」アプリ、AIサービスの提供
想定価格 3640円
公募価格 4/12決定
時価総額(想定価格ベース) 121億円
資金吸収額(OA含む) 7.2億円(想定価格ベース)
申し込み期間
(ブックビルディング)
4/5~4/11
申し込み可能な証券会社 SMBC日興証券(主幹事)

マネックス証券

みずほ証券

大和証券

三菱UFJMS証券

いちよし証券

岩井証券

コスモ証券

エース証券

岡三証券

極東証券

まず、資金吸収額が7.2億円少なく、流行の将棋関連、人工知能関連銘柄なので、初値は吹き上がることが想定されます。その分倍率も当然高そうです。

何をやっている会社?

将棋AIを開発した会社です。利用者数420万人の、世界最大の対戦型将棋アプリ「将棋ウォーズ」の開発元です。

HEROZのエンジニア、山本一成(いっせい)さんが開発した「Ponanza」が、2017年4月の電王戦で、初めて現役名人である佐藤天彦さんに勝利したことで有名になりました。

出所:有価証券届出書

そのAI技術を元に、将棋にとどまらず一般企業向けにAIサービスを拡大していく見込みです。

主力製品は?

主力のAIサービスを、HEROZ「Kishin」といいます。

出所:有価証券届出書

会社は、法人向けサービス拡大を全面に押し出していますが、現時点では売上の多くが、Apple、Google、DeNAといったゲームプラットフォーム向けのスマホゲームアプリとなっています。

出所:新規上場申請のための有価証券報告書

主力と思われる将棋ウォーズは、国内iOSでゲームアプリの中では大体250位くらいで推移しています。

出所:AppAnnie

ポケモン向けは、ボードゲームであるポケモンコマスターに当社AIが使われています。

Kishinは様々な機能別のエンジンがあり、顧客ニーズに合わせて提供できます。

法人向けでは、いまのところ、特に金融、建設系に強いようです。

出所:有価証券届出書

カレンさん
AIが建設とか金融にどう使われてるの?
カブミチ
例えば「設計」ですね。

建設業は、労働時間が長い業界なので効率化の余地があります。何年も積み重ねられた優れた構造設計のノウハウをAIに学習させることで、設計プロセスを効率化していくことができます。

金融では、例えば与信にAIを使ったり、トレーダーの最適取引にAIを使ったりしているようです。

どんな経営者?

キーマンは、CEOの林さん、COOの高橋さんです。共にNEC出身で、41歳です。

出所:HEROZ HP

2人は、それぞれ35.19%の株を保有されていますので、上場したら、想定価格ベースでも、43億円の億万長者になります。

林さんは将棋が強く、個人での全国優勝は7回あるそうです。

何とあの羽生さんとも対局しているそうです。好きなことを追及して起業されているんですね。

それ以外にも、将棋、囲碁、麻雀、ポーカーなど、頭脳ゲーム系のAIを研究開発しているメンバーや、機械学習関連の研究をしてきたメンバーが中心となって構成されています。

特に、情熱大陸でも特集され、将棋AI「Ponanza」を開発した山本一成さんの知名度は高いです。

出所:山本一成さんのTwitter

大株主とロックアップは?

ロックアップがかかっていないバンダイナムコ、コーエーテクモ、ハーツ、竹中工務店などは取引先なので長期保有でしょう。ベンチャーキャピタルも90日のロックアップの対象となっており、上場直後の大量売りというリスクは低そうです。

出所:新規上場申請のための有価証券報告書

面白いのは、あのレオスキャピタルワークスの藤野英人さんが入っています。

また、65万円を25億円に変えた(以下の本が参考)ことで有名な片山晃(かたやまあきら)さんの名前もあります。片山さんは2013年にレオスで働いた後、未上場投資の会社を立ち上げていますので、そのつながりで、お2人は未上場段階で投資されているのでしょう。

市場は?

世界のAI(人工知能)市場は、2015年は1,500億円ですが、2030年には2兆1,200億円に拡大すると言われています。申し分ないですね。

出所:富士キメラ総研「2016人工知能ビジネス総調査」

ビジネスモデル

出所:有価証券届出書

この手のディープラーニング系ビジネスの特徴は、「当社のサービスを継続利用するほど、深層学習効果により精度が上がる」という点です。

カブミチ
去年上場したパークシャ(3993)などもそうですね。

従って、顧客の解約率は低くなり、継続的なストック型の収入が得られます。重要な点です。

主要顧客は?

今のところ、スマホゲームの売上割合が大きいため、Google、Appleなどプラットフォーマー向けがメインです。(BtoC事業)

出所:新規上場申請のための有価証券報告書

一方、BtoB事業では、野村証券、マネックス証券、ホンダ、竹中工務店、ポケモン、バンダイナムコなど大手企業と取引実績があります。

出所:HEROZ HP

他社との違いは?

AI関連の銘柄としては、他にもパークシャ(3993)や、データセクション(3905)、FRONTEO(2158)などがあります。

当社の強みは、将棋AIの実績で示した能力の高いエンジニアがいることです。

特に、Ponanzaを開発した、知名度の高い山本一成(いっせい)さんの存在は大きいと思います。

出所:山本一成さんのTwitter

また、他のAI企業と違って、ゲームアプリによる収益が大きい点も特徴的です。

業績

売上は、IPOにしては珍しく、過去3年減少しています。

これは、法人向けにKishinを本格展開するべく、社内の人材をシフトし、収益性の低いモバイルアプリから撤退したためです。

今期(2017年3月~2018年4月)においては、9か月で経常利益が3億円(前期0.9億円)と急上昇しています。

出所:新規上場申請のための有価証券報告書

株主還元

配当は、出していません。株主には成長で報いるということですね。

リスク

創業メンバーの高橋さん、林さん、Ponanza開発の山本さんなど、特定の人への依存度の高さがリスクの一つと思われます。

当社の従業員数は、平成27年に67人まで増えた後、32人にほぼ半減しています。順調に伸びているベンチャーではこういったことは珍しく、BtoBに舵を切るため、事業を整理したためと考えられます。

今は大部分がゲームアプリの売上なので、法人向け売上を軌道に乗せるのが喫緊の課題でしょう。ゲーム用開発者と、法人向けAIでは人材のタイプも違うと思うので、優秀な人材の確保が今後不可欠だと思われます。

しかし、最先端のAI業界にしては少し収入が低め(452万円)となっています。例えば、同じAI企業のパークシャは634万円(2017年9月末日時点)、FRONTEOで665万円(2017年3月末時点)です。

あくまで平均なので、人により差があるとは思いますが、優秀な人材を惹きつけられるかどうかが課題でしょう。

カブミチ
「売上拡大→給与アップ→良い人材獲得→また売上拡大」という好循環になるかどうかが、ウォッチポイントですね。

その他、有報で書かれているリスクとしては、新株予約権の希薄化があります。全て行使された場合は、8%の希薄化となります。極端に多い数字ではありません。

出所:新規上場申請のための有価証券報告書

業績予想とバリュエーション

前期実績の1株当たり利益(29.44円)と想定価格(3,640円)だと、PER123.6倍です。

以下は、向こう2年間の投マガ独自の業績予想です。

前提としては、①Apple、Google、ポケモン、DeNA向け売上をBtoC、それ以外をBtoB含む「その他」と独自にセグメント分解(※会社の開示ではセグメント別開示はありません)、②2018年4月期は、9か月分の売上・利益のペースで残り3か月も成長、③2019年4月期は、BtoC(ゲーム)は+20%成長、その他(BtoB)は+100%成長、④粗利率は、過去9か月を前提に緩やかに改善、⑤販管費比率は11%で一定、⑥法人税等の比率は31%、などと置きました。

ゲームは+20%と楽観的ですが、昨今の将棋ブームにより、将棋ウォーズが牽引すると予想しました。

ポイントは、2018年4月期においては、9か月で売上が伸び、急速に利益率が改善していることです。

こんな感じで業績が推移すると、2019年4月期予想EPSは123.7円と予想されます。

これをベースに、開示された公募の想定価格(3,640円 ※正式な公募価格は4/12に決定)を割ると、予想PER29倍(3,640/123.7)となり、割安感のある価格となります。

カブミチ
あくまで独自予想です

企業価値と初値予想

AI関連企業のバリュエーションは、以下の通りです。(2018年3月16日時点)

コード 銘柄 今期会社予想

PER

時価総額

(億円)

3993 パークシャ 475 1782
2158 FRONTEO 赤字 305
3655 ブレインパッド 93 177
3680 ホットリンク 329 98
3905 データセクション 131 73
3906 ALBERT 692 55
6031 サイジニア 赤字 34
平均   344  

平均PERが344倍と、通常では考えられないほどのバリュエーションとなっています。

こういったバリュエーションが将来も維持されるか疑問ですが、HEROZは資金吸収額が7.2億円と少ないこともあり、4月に上場する際には、100~300倍がついても不思議ではありません。

300倍というのは少し高すぎるので、100倍(それでも高いですが)を前提とし、先ほどの独自予想のEPS123.7円をかけると、12370円となります。

もう少し保守的だと、123.7円×50倍6185円です。

想定価格が3,640円(※公募価格は4/12に決定)ですから、+70%(6,185円)~+3.4倍(12,370円)くらいと予想します。

勿論、人気化してもっと上がる可能性もあります。下落することもあります。

あくまで簡易的な独自予想による目安です。

最近のIPO市場の状況

IPOは好調が続いています。

全体の相場が大きく崩れなければ、この傾向が続いてもおかしくないです。

上場日 企業名 市場 事業内容 公募価格 初値 騰落率
2月23日 Mマート マザーズ 業務用食材卸のBtoBマーケットプレイス 1,240円 5,380円 334%
2月28日 ジェイテックコーポレーション マザーズ 放射光施設のX線ナノ集光ミラー開発・販売 2,250円 9,700円 331%
3月2日 SERIOホールディングス マザーズ 女性の就労支援・保育事業 1,780円 4,100円 130%
3月15日 神戸天然物化学 マザーズ 有機化合物の受託研究、受託製造 2,340円 3,665円 57%

申し込みできる証券会社一覧

申し込み可能な証券会社 SMBC日興証券

マネックス証券

みずほ証券

大和証券

三菱UFJMS証券

いちよし証券

岩井証券

コスモ証券

エース証券

岡三証券

極東証券

カレンさん
倍率高そうだけど、とりあえず主幹事のSMBC日興証券と、マネックスや大和証券など、いくつかの証券会社で申し込んでみます!
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